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忘れられない失敗談
結婚式といえば、私には忘れられない失敗談があります。遥か30年も前の昔の自分の結婚式でのことです。
まだ20代前半の私は緊張から、ほとんど眠ることも出来ず、また朝から何も食べることも出来ないまま式に臨みました。
滞りなく、式もすすみ、三三九度の杯を交わす頃には、幾分緊張もほぐれてきておりました。その頃はまだ、まだ、両親に厳しく育てられたこともあり、アルコール類はそれまで口にしたこともなく、まじめだったこともあり、三三九度の杯は、必ず全部飲み干さなければいけないものだと、おもいこみ、苦くて辛い日本酒を、がんばって全部のみほしたのでした。結婚式は無事に終わったものの、所がいざ、披露宴に備え、新しい衣装をまとう段になった時、何とも足元はふらふら、目は回り、顔から体中、ぽっポットほてり、一人では立っていられない状態になってしまいました。そうです。緊張と睡眠不足に、それにすきっ腹状態に三三九度の杯のお酒を飲み干してしまった私は、すっかり酔っぱらってしまっていたのです。
慌てた両親始め、周囲の人たちは団扇であおぐやら、氷で冷やすやらして、酔いを覚まそうと懸命でした。なんとか着替えも終わり披露宴が始まりましたが、当初の予定より30分遅れの開始でした。
結婚式の時の写真を見ると、文金高島田の白無垢の花嫁は、真っ赤なほっぺたにうつろなまなざしで映っており、それを見るたびに、若くて、未熟な頃の自分を懐かしく面白く、思いだしています。
その教訓に基付き、知り合いや親族の結婚式に出席する際は、花嫁さんに、そっと
「三三九度の杯は全部飲み干したらだめよ」と、耳元で囁くことにしています。